2024年6月22日(土)
当社が保有するカールツァイス社製三次元測定機の校正を社内にて実施しました
当社が社内校正で使用するブロックゲージとリングゲージは
2年に1度メーカー(ミツトヨ)にて校正されたものです
それを三次元測定機社内校正専用機器として温度管理された測定室に厳重に保管しております
前日に箱から出して石定盤の上で馴染ませておきます
社内校正はメーカー校正とほぼ同じ内容で進めていくので丸1日かかります
測定データをまとめて当社の三次元測定機の精度状態を管理し続けております
今回も異常は見つからず安定した精度を保っている事が証明出来ました
そこで今回は社内校正の内容の一部をご紹介したいと思います
【500mmブロックゲージを用いた直交度試験】
500mmブロックゲージを各平面上の対角線において反転させ
測定結果のバラつきを確認する
という内容です
※500mmブロックゲージのメーカー(ミツトヨ)の校正値は499.9997
まずはXY平面上での測定結果です
画像にあるように2通りの置き方で5回ずつ測定します
測定機の動きとしてはXYの2軸同時測定です
ポジション1の実測値(平均値)は499.9982
ポジション2の実測値(平均値)は499.9996
続いてYZ平面上での測定結果です
測定機の動きとしてはYZの2軸同時測定です
ポジション1の実測値(平均値)は499.9995
ポジション2の実測値(平均値)は499.9998
最後にXZ平面上での測定結果です
測定機の動きとしてはXZの2軸同時測定です
ポジション1の実測値(平均値)は500.0011
ポジション2の実測値(平均値)は500.0002
という結果となりました
今回の測定内容で分かる事は
「同じものを違うポジションで測定しても結果は同じか?」という事です
各平面で500mmブロックゲージを2ポジションずつ
計6ポジション測定した結果
最小値499.9982
最大値500.0011
※500mmブロックゲージのメーカー(ミツトヨ)の校正値は499.9997
-0.0015~+0.0014の誤差で測定する事が出来ました
三次元測定機には3軸のスケールが搭載されております
またそのスケールも各軸によって土台が石定盤上であったり
セラミック上であったりと
異なる素材の上にスケールが搭載されております
つまり
摩耗や何らかの不具合でスケールに異常がある場合や
空調管理が出来ていない過酷な状況下に置かれた三次元測定機だと
同じブロックゲージを測定しているはずなのに
ポジションが変わると測定値が大きく変わってしまいます
三次元測定機を保有していても
一度もメーカ校正に出していない会社の測定データは信用出来ません
もちろん「いやいや、毎年メーカー校正してるぞ」という会社もあるかと思います
しかし校正した次の日に測定機をぶつけてしまったらどうしているのでしょうか?
また精度管理をメーカー任せにして自分の目で管理できていない検査員が
何をもって「目の前のワークの寸法がこうだ」と言えるのでしょうか?
当社が自信を持ってお客様に測定データを提出させて頂くのには
明確な理由があるのです
測定データの結果に納得が出来ない
本当に公差が外れているのか疑問に思っておられる方は
是非当社にご相談くださいませ